人生の転換点に、花を添えたい。

インタビュー
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誰かの結婚式、プロポーズ、そして大切な人に感謝を伝える瞬間…
グッと心を打たれて感動する場面に、皆さんは今まで何回遭遇しましたか?

今回は、突如として現れ、誰かの日常を一瞬にして人生の転換点記憶に残り続ける瞬間に変えてしまう、「フラッシュモ部」さんを取材させていただきました!


(※こちらの記事で掲載されている写真は全てコロナウイルス感染拡大する前のもので、現在の活動では感染予防対策を厳粛にした上で活動しています。)

立石:まず簡単に自己紹介をお願いします。

山下さん:早稲田大学フラッシュモ部の代表を務めさせていただいております、基幹理工学部情報通信学科3年山下智央(やました ともひろ)です。

立石:よろしくお願いします。
少し前に別の方を取材した時、葛西臨海公園でのプロポーズを見たんですよ。すごく良かったです(^^)

徳重:僕も拝見させて頂きました!

-Surprise proposal- 】


山下:ありがとうございます!
そうですね、ダンスのクオリティは他のサークルさんに劣るかもしれないですけど、「フラッシュモブ」っていう企画コンテンツ自体が結構レアで珍しいものなので。

立石:確かに!他の大学にはあまり無いですよね…?

山下さん:一応早稲田と中央の2つが結構大きくて、あとは明治とか、全国で6個ぐらいあるそうです。
中央は動画の再生数が結構多かったりしますね。でも規模は早稲田が1番大きいです。

立石:じゃあ全国的にも珍しくて、その中でも先陣を切っているサークルなんですね!

フレキシブルに、色んなことをしやすい。

立石:普段の活動内容について簡単に教えてください。

山下さん:基本的には月に1回フラッシュモブの企画を行っています。
練習期間は大体1ヶ月ぐらいで、2時間ほどの練習が週に3回程度(月、水、金、土の中から3日間)です。

基本的にサークルとしては一年中活動していますが、出るのが1回の企画に30~100人程で、サークル員は200人超えなので、本当に出たい時に出るという感じです。
だからみんながみんな1年間めっちゃ忙しい、とかではないですね。


練習以外にも合宿とか、月に1回「定例総会」って言って、サークルの中で起こっていることの情報共有とか重要な事を伝えたり、あとはみんなで集まって1ヶ月に1回レクとかイベントをしたりもします。

レクの様子


立石:すごい、企画は毎月やってるんですね!結構頻繁ですよね。

山下さん:毎回その企画に関わる訳ではないんですけど、常に何かしらの形でサークルの中で企画は動いています。

立石:じゃあみんなが適度に参加できるんですね。

山下さん:だから兼サーしている人もすごい多いし、「お金無いからバイトしたい」っていう人はその月は休むっていうこともできるので、フレキシブルにいろんなことを一緒にできるサークルだと思います。

立石:いいですね。気軽に入りやすいですね(^^)

その1回に参加する約40人っていうのはどんな感じで集めるんですか?

山下さん:まあ、やりたい人ですね。20人の企画から130人くらいの企画もあるのでそこは変動するんですけど、選び方はダンスのレベルで選抜とかではなくて「練習にどれだけ参加できるか」ということです。出席回数を優先してます。

立石:確かに、みんなで合わせながら進めるものですもんね。

「利益を考えない」そこが強み。

立石:では、フラッシュモ部の特徴について、さらに詳しく教えてください。

山下さん:そうですね…プロのフラッシュモブをする会社とかもあるんですけど、そこに頼むと30~40万ぐらいするんですよ。
クオリティーは落ちるかもしれないですけど、安くて人数もたくさんいますし、、“大学生”っていう点でエネルギッシュであったり、あとは人件費とか利益も考えていないので、規模によらず3~ 5万ぐらいでできます。

立石:いいですね!

徳重:完全非営利なんですね。

山下さん:非営利なので、本番の場所も無料で使わせていただいたりして。
例えばスカイツリーの近くにある「ソラマチ広場」っていう大きい広場とかは、営利団体とかイベントで使ったらかなり値段がかかるんです。
でも、非営利団体というのもあって、無料で使わせていただけて。他のところも結構安めで使わせていただいてます 。

ソラマチで突然のミュージカル?!
驚きと笑顔をお届け!

立石:なるほど、親切ですね。
利益を考えてない、というのは知らなかったです…!

後ろにはスカイツリーが…!

徳重:そういう場所の交渉って、担当の人とかがいるんですか?

山下さん:そうですね。うちのサークルは大きく部署が5つあって、まず経営企画部は、レクとか企画、経営面では施設予約とかの事務的なことをする部署です。

それから、演出部は名前の通り、振りとかをメインで作ったり、他の大学の演出を学んで、何を取り入れようか抽出してみんなに提示します。

徳重:他の大学の動画とかも見るんですね!

山下さん:そうですね。自分たちのだけだと考えが凝り固まってたりするので、中央大学さんのめっちゃいいフラッシュモブとか、あとは海外のすごく大規模なフラッシュモブとか 、プロ集団とかから勉強します。

立石:いろんなとこからヒントを得てるんですね!

幹部(前列)と各部署の部長(後列)の皆さん


山下さん:広報部YouTubeの動画編集、カメラ撮影、あとは音響をします。

それから制作部についてなんですけど、うちの特徴として毎回大きな制作物を作るんですね。例えば 依頼者さんの写真をめっちゃ拡大コピーしてでかい写真のボードを作ったり、

ペーパーで ウエディングケーキを作ったり。あとは高い花のアーチを作ったりとか、

見た瞬間「あっ!」て驚いたりするような制作物に力を入れています。
他はあまり制作物に力を入れていなくて踊りがメインなので、そういう点が特徴かなと。それを作るのが制作部ですね。

雨の中で愛を叫ぶ@みなとみらい大さん橋

立石:すごく凝っているんですね。より華やかになりますね(^^)

山下さん:渉外部は外部との本番の交渉であったり、依頼者さんとの交渉をします。

徳重:依頼者さんって、どんな人たちが依頼してくるんですか?

山下さん:本当に様々ですよ。部員の友達から一般の方まで幅広くて
Twitterのフォロワーが 13000人いるんですけど、

Twitter


徳重:えぇー!すごい多いですね…!

山下さん:そのTwitterから依頼をしてくださる人も結構いて、あとは最近TikTok始めたら結構バズって、そこから依頼してくださる人とか、本当に誰が見ているか分からないので いろんな人が来ますね。

立石:本当に様々ですね。やりがいがありますね!

両親へ感謝を伝えるモブに、心を打たれて。

立石:山下さんはどうしてこのサークルに入ろうと思ったんですか?

山下さん:あ、その質問めっちゃ苦手で(笑) 代表だからそれなりの理由があって入った、とかの方がいいのかなとか思ったんですけど(笑)

早稲田の中で「100キロハイク」ってイベントが毎年5月にあって、その時のイベントに連れて行かれて「参加しろ」みたいな。
そのイベントにフラッシュモブのサークルの名前の元参加することになったので、その流れでという感じです。

立石:そうだったんですね。でもそこで入って、今は代表にまでなったんですね(笑)

山下さん:そうです。でも最初は本当に行ってなかったですね、兼サーしていたんで。
でも1年生の時の早稲田祭の企画がすごく良くて感動的だったんです。
両親に感謝の気持ちを伝えるっていうのがすごく好きで。

迷惑をかけた家族へ愛をこめたフラッシュモブ
(※3分手前、お母さんのあっと驚く表情ですでにうるっと。(緩))

ご両親に
感謝の気持ちを伝える様子

あと、早稲田祭にサークル全体が一丸となってみんなで頑張って盛り上げていく、みたいな雰囲気も好きになってそこから参加するようになったら、先輩ともどんどん仲良くなるし、 気づいたら代表をやっていました。

立石:なるほど、じゃあ早稲田祭から本格的に活動し始めたんですね。そんなに良い企画だったんですか?

山下さん:もう、ぜひ見てほしいです(^^)
初めて企画をメインで運営する7人のうちの1人になったので、自分のサークルの中の立場が与えられた感じがしてモチベーションとかやる気が上がりましたね。

立石:自分が携わっている感じがしたんですね。

立石:周りの人はどんなきっかけで入った人が多いですか?

山下さん:「大学入る前からずっと見てました!」みたいな人もいれば、僕みたいに先輩に誘われてとりあえず入ったという人もいて本当に理由はいろいろですね。
女の子の方が、モブが昔から好きでっていう子が多い気がします。

でもなんだかんだ幹部は男子が多かったりしますね。入るとみんなどこかのタイミングではまり出すので(笑)

立石:そうなんですね(^^)
みんなどこかの部署に所属するんですか?

山下さん:基本的には部員1人当たり最大2つの部署に入れるんです。逆に部署に入らなくても色々できたりするので、みんながみんな全部の部署の良さを体験する環境は整っていると思います。

立石:いいですね!楽しめそうですね。

「コンセプトに合うか?」しっかりと吟味。

最愛の奥様へ〜心が温まるサプライズ〜
再生回数なんと20万!


立石:今まで「これいけるかな…?」っていうような大変な依頼とかはありましたか?

山下さん:依頼を受ける前に1回幹部で「この依頼はうちのサークルのコンセプトに合っているか?」とか色々と話し合うんですね。その後に確定させるので、依頼を頂けることはすごく嬉しいことなんですけど、全部を全部引き受けることができるわけではないんです。

立石:…なるほど。
その、引き受ける時の基準って何ですか?

山下さん:依頼をするフォームに依頼目的と詳細の内容を書いてもらって、こちらで本番の場所が取れなさそうだとか、期間が短かったり、サークルの他の予定と被っていてキャパがなかったら断っています…。
あとは打合せに行って話し合ってみたりとか、結構慎重にみんなで話し合って判断していますね。

立石:やるかやらないか決める時点でも結構考えておられるんですね…!

立石:今までで1番大規模な企画って何ですか?

山下さん:130人くらいでやったのは、毎年新入生が入って初めての企画最高代が引退する直前の企画は、「100人企画」と言ってめちゃくちゃ大規模なフラッシュモブをやっています。
内容はいつもと同じなんですけど人数規模が大きいので、それだけで迫力はすごいですね。「まだ入ってくる?笑」みたいな。どんどん巻き込んでいく感じで(笑)

大学生活の苦楽を共にした友へ誕生日サプライズ!!

先日取材したオカダダイキさんも、
親友にフラッシュモブを。

立石:面白いですね!130人に囲まれるって想像できない(笑)

いいアイデアを潰さないように。


立石:企画をする時に大切にしていることは何ですか?

山下さん:幹事長の視点で言うと、毎回違う人が参加するのでみんなそれぞれに個性があってやりたいこともあるので、オリジナリティーが溢れる企画が毎回出てきて全く違うものになるんですよ。

いいこともあれば、もちろんリスクも考えないといけないんですが、それに対して 幹事長の僕から「こうした方がいいよ。」とか そういう修正は極力しないようにしていて、本当に好きなようにやってもらうようにしていることですね。

1番最初からいいアイデアを潰したりしないようにしています。

立石:幅を狭めないようにしているんですね。アイデアを出しやすいし楽しくできそうですね。

誰かの人生の転換点に立ち会える。

立石:在校生はフラッシュモブに途中から入ることができますか?

山下さん:はい、できます。3年間入ることができるので、2年入会の人はたくさんいますよ。
ただ、毎年新歓の時期だけしか入会できないので、もし今「フラッシュモブに入りたいな」という人がいたら、来年しっかりTwitterとか確認していただけたらと思います。
「新歓 イベントに1回と、説明会に参加しないといけない」というのがあるので。

立石:ちゃんとフラッシュモブについて知ってもらってから入ってもらうんですね。ありがとうございます(^^)

 
立石:では、新入生に向けて何かメッセージをお願いします。

山下さん:うちのサークルに入ると、まず1つ目に世の中の普通の学生には絶対にできない体験ができることです。
そもそもフラッシュモブに遭遇する事って、まず人生の中で 1回あるかないかぐらいの出来事だと思うんです。
それをメインに活動しているサークルって全国でほんとに数個しかないし、絶対にここでしかできないことが体験できるっていう点が貴重だと思います。

もう1つは誰かの人生の転換点、例えばプロポーズだったり、誕生日、あとは親への感謝とか、そういう場面に立ち会うことができるんです。それってなかなかできることじゃないと思うんです。

結婚式でラブレターを
プロポーズフラッシュモブ@夜の結婚式場
〜7年間のありったけの愛を込めて〜

最後はサークルの雰囲気なんですけど、多くて230人ぐらいはいるので、サークルの中で 自分の居場所ができて、誰もが溶け込めるような環境になっていると思います。
「友達作りたい」という気持ちで入っていただいても全然大歓迎です。
うちのサークルに入ったら充実することは間違いないと、自信を持って言えますね(^^)


立石:いいですね。入る前と後でなにか変わりましたか?

山下さん:めちゃめちゃ変わりました(笑)
僕理系なんで、学部の友達がそこまで多いわけじゃないんですけど、サークルは毎年新しく100人入ってくるのでたくさんの人と知り合うことができるんです。

友達の数とかタイプもこのサークルに入ってだいぶ変わったんじゃないかなと思います。

立石:学部だけだったら知り合えないような人とかもいそうですね!

山下さん:ほんとにそうだと思います。

立石:いいサークルですね(^^)
では、本日は以上となります。ありがとうございました!

あっという間に“日常”“非日常”に変え、一生忘れられない瞬間を作る。
そしてその人たちだけでなく、フラッシュモブを見たまわりの人たちまでも幸せや感動の渦に巻き込む。

『驚きと感動』を仕掛けるフラッシュモ部の皆さん、いつか『地球上どこかのステージ』で立ち会うことができれば嬉しいです!


◇フラッシュモ部◇
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インタビュアー:立石 恵梨奈
構成・編集:立石 恵梨奈

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