「ロータリーから早稲田生に訴えたいこと(前編)」


突然ですが、朝の高田馬場駅前ロータリーの様子を知っていますか?

…だいぶ荒れてますね(笑)

こちらは今回インタビューをした高橋永遠(たかはし とわ)さんからいただいたお写真です。高橋さんは、「ロータリーの会」を設立し、毎朝メンバーと共にこのロータリーをピカピカにしています。

では、そもそもなぜ高橋さんはこの活動をはじめたのでしょうか?
その大きなきっかけとなった出来事や、高橋さんが企画したというもう1つの活動「早稲田0限」についても、詳しくお聞きしていきたいと思います!


立石:まず最初に自己紹介をお願いいたします。

高橋さん:はい、早稲田大学法学部3年生高橋永遠(たかはし とわ)と申します。サークルは2つ所属していて、1つは「ロータリーの会」っていうサークルの設立メンバーで、今は副代表をしています。
もう1つは「陸上競技同好会」というサークルです。

それから他の活動としては、2019年の4~9月にニュージーランドのオークランドに半年間留学をしていました。
あと、ロータリーの会として、今年のコロナ期間中に「早稲田0限」「0限祭」っていう企画を運営者代表としてやらせていただいていました。

立石:ありがとうございます!
すでに気になることが盛りだくさんなので、1つずつお聞きしたいと思います。

毎日のスキマ時間を無駄にしない勉強法

↑笑顔が素敵ですね!(左が高橋さん)

立石:まず最初の質問です。早稲田大学にはどのような形で受験されましたか?

高橋さん:形式は、指定校推薦で入りました。

立石:そうなんですね!じゃあ割と早めに決まってたんですか?

高橋さん:そうですね、3年生の11月くらいには内々定みたいなものはもらってました。

立石:指定校推薦をもらうために心がけていたことはありますか?

高橋さん:駅伝をやっていて、3年生のクリスマスまで競技をやらないといけなかったのでセンターは無理だな、という事で指定校だったんですけど、僕の学校の指定校推薦は成績以外で評価方法がなかったので、テスト勉強をひたすらしっかりやるようにしていましたね。

立石:具体的にはどんな勉強法ですか?

高橋さん:部活で時間がなかったので、テスト前にまとまって勉強してもなかなか5はとれないんですよ。だから10分休憩とかそういう時間に、次の授業の復習というか…どんなことやったかなってパラパラとノート見たりして、授業内容の進捗とかは絶対に把握してましたね。

立石:毎日のちょっとずつの積み重ねが今の大学の合格に繋がったんですね!

高橋さん:そうですね、逆にあんまり自宅で勉強してないと思います。

立石:そうなんですか!そういえば高校時代を振り返ると、テストでちゃんと良い成績とっていた人ほど意外と部活で忙しかったりとかしてたんで、そういう方って時間の使い方が上手だったんだ~、って思いました(^^)

高橋さん:ですね。時間の使い方は人一倍気をつけていたかなと思います。

立石:なるほど!法学部は忙しいってよく聞くんですが、大学のテスト勉強は結構大変ですか?

高橋さん:そんな大変じゃないですよ~!笑
授業をしっかり受けて、「こういう場面でこういう法律が使われるんだな」って授業中にさらっと見ていれば、 1週間前ぐらいからで全然イケます!っていうのが僕自身の感想です(笑)

立石:すごいですね(笑)ちゃんと集中するところは集中して、毎日コツコツやっておられるんですね!

きっかけは留学先で。

立石:では次の質問なんですが、「ロータリーの会」の設立メンバーとおっしゃっていましたよね。経緯を教えていただけますか?

高橋さん:まず設立したのは2020年の1月です。代表もいるんですが、僕の方からお話すると、留学がきっかけですね。
ニュージーランドの人達って環境への意識がすごく高いんです。例えば「環境の日」みたいな日が平日でもあって、大学生はその日は学校を休んでまで集会に参加するんです。それを見て「すげえな!」って思って(笑)

それに対して、「日本の学生とか、そもそも日本全体が環境問題への意識をあまり持ってない」ということがちょっと恥ずかしかったんです。帰国してからゼミでも「環境法」っていう環境に関する法律とかを専攻するようになったんですけど、環境に関することを学ぶようになってから「ちょっと環境問題って早めに声上げないとやばいんじゃないの?」って思って、みんなの意識変えたいなって。
そしたら、ちょうど目の前に「高田馬場駅前ロータリー」という早稲田生がすごい騒いでゴミが散乱する場所があったんですけど(笑)

立石:笑笑

高橋さん:そこを通じて気づきの場を与えられたらいいな、と思ったのが僕のきっかけです。
次に、代表の新井さんっていう人がいるんですけど、その人のきっかけは東京から福岡まで歩いて帰った時のことだったんですね。

立石:ええ!!何日かかるんですか?笑

高橋さん:22日だったかな…

立石:わ~…すごい…。

高橋さん:陸上競技同好会の先輩なのでちょっと早く歩いたのかもしれないですけど、歩いて帰ってる途中に、トラックだけが通れるくらいの、町もないような道にゴミがいっぱい落ちていたらしいんです。

「拾わない人がいるとゴミって溜まっていくんだな」と感じたらしくて 「それってロータリーも一緒だな。拾う人がいなければ散乱するのに、それを考えずに学生たちはポイ捨てばっかしてるんだな。もうちょっとポイ捨てを減らせたら。」って思ったらしくて、それをブログの記事にあげていたんです。それで僕が見つけて、僕もちょうどやりたかったので 2人で立ち上げた感じですね。

立石:へ~!ゴミが落ちてたりとか、留学先で見たそういう景色とかを見たときに、ちゃんと「自分たちにも関わる問題」っていう風に感じるのか感じないかで、その後の行動ってだいぶ違うんだなってすごく思いました…!
ちなみにロータリーって結構汚いんですか?

高橋さん:そうですね、写真見せますね。

4枚とも全て同じ日というわけではありませんが、それにしてもすごい量ですね。前の日お祭り状態だったんだなって伝わってきます(^^;)


僕らは月曜から土曜の朝に掃除してるんです。
毎回拾ったゴミの数を数えてるんですけど、吸い殻が大体いつも700~800本で、今日は757本ですね。空き缶は200個ぐらい。

立石:すっご…想像以上でした!

高橋さん:瓶は31本なので、まあ想像以上に汚いと思います(笑)
毎日このくらいのゴミが出てるってイメージを持っていただければ。
あ、でも早稲田大学の人だけが捨てているということではないので、それだけはご留意いただきたいです(笑)

立石:いろんな人が捨てているんですね!ちょっとびっくりしました…。
サークルは今、何名くらいいらっしゃるんですか?

高橋さん:最初は2人から始めて、今は15人います。

清掃活動の様子

取材後にTwitterを覗いたところ、毎回更新しておられました…!


立石:多いですね!自分たちの活動をどうやって広めていったんですか?

高橋さん:そうですね、ツイッターとかで発信していく時に「高田馬場経済新聞」という地元のネット新聞があるんですけど、そこに取り上げてもらったんです。
高田馬場経済新聞の記事

そこからかなりフォロワー数が増えていって広がったというのが大きいのと、自分たちから広げるといったところだと、早稲田のインフルエンサーの方たちに、実際に清掃を協力してもらって、その方たちに拡散してもらう、ということをやっていました。
ロータリーの会Twitter

立石:そういう方々がやってるのを見たら影響力大きそうですね(^^)

高橋さん:そうですね!
ただ、あくまで僕らの目標は「清掃をいろんな人がやる」っていうわけじゃなくて「ゴミを無くす」っていうことなんです。
そのインフルエンサーの方を見て、ゴミを捨てた人が捨てないようになってほしくて。でもそれが結果的に新歓とかメンバー集めに繋がったという感じですね。

立石:なるほど。確かに捨てる人をまず減らさないといけないですよね。
1月からずっと続けられてますよね?結構長いですよね。

高橋さん:そうですね。あ、でもコロナの時は清掃活動をストップしていて、会のもう一つの活動である企画を主に進めていました。わせコマさんだったりとか、あとは東京の企業の人とも企画を進めています。清掃はできないけど、こっちメインで進めようっていった感じですね。

立石:なるほど!企業の方との企画というのは、例えばどういった内容なんですか?

高橋さん:実はまだ公開できないんですけど、「ゴミを可視化できるような何か」を置けたらいいなぁって思ってます!(どんなものになるのか楽しみです(^^))

立石:ゴミ拾いをすることもすごいことだと思うんですけど、それだけじゃなくていろんな方面から訴えるっていうのがすごいですね。思いつかないです!

高橋さん:会の目標が、「会をなくすこと」なんですよ。

立石:ゴールはそこなんですね!

高橋さん:ゴミを捨てさせないような雰囲気というか、「ポイ捨てしないのが当然だよね。」みたいな環境をうまく作っていこうって。で、それの手段の1つが清掃みたいな感じでやっています。

立石:なるほど!仕事がなくなればなくなるほどいいってことですね。
「なくなったらいいですね!」って言ったらなんかおかしいですけど…頑張ってください!(^^)

高橋さん:なくなったらいいですね、で全然大丈夫ですよ(笑)


実は歴代記録の持ち主…!


立石:もうひとつ、陸上競技についてなのですが、それはずっと続けてこられていたんですか?

高橋さん:そうですね、中学の時からずっと。中学で全国12番になったんですけど、

立石:えー!!!速…。

高橋さん:高校は全国の強豪校に行って駅伝をやらせてもらって、今はマラソンで楽しく走ろう、と思ってサークルを選んだ感じですね。

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◇なんと東京都の大会優勝経験もあるとか…!!
ちなみに高橋さんはさらっと言いましたが、全国大会にでることがどれくらい大変なことかというと、まず県の地区予選で上位入賞→その後に県大会でも上位入賞→さらにブロック大会(東海、関東、東北など)で上位入賞→そしてやっと全国大会に出場できる、といった感じです。
私の学校で一番マラソンが速かった子も県大会ではとても苦戦していたので、そう思うとどれだけすごいことなのかが分かります…!

◇さらに、高橋さんは東京都の中学男子1500m歴代10位の記録を持っており、タイムは4分05秒。中学生男子の平均が5分12秒なので、めちゃめちゃ速いですね。(早稲田ぐらし調べ)
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モチベーション維持の難しさ

立石:では次の質問ですが、「この活動をしてきてよかったな」って思うことを教えてください。

高橋さん:ロータリーの会で感じたことは、「モチベーションを保つ」ということの難しさですね。あともう1つは「いろんな人を巻き込んでいくことの技術」みたいなところをすごく学ばせてもらったなと思いますね。

立石:モチベーションを維持するために気をつけたことはありますか?

高橋さん:やっぱりいろんな人の感謝の言葉を受けたり、少しでも自分たちがやった活動で効果が出たり、そういった何か目に見える形で感謝の言葉とか効果が見えてくると、やってよかったなって思いますね。
僕らがやってることって清掃活動なので、社会貢献一点なんですよ。自分が得するとか全然ないので、そういった意味でほかのサークルと違うんですけど、そんな中でモチベーションを維持するってすごく難しくって。

立石:確かにそうですね…!

高橋さん:「人を巻き込む」っていうことについては、ロータリーの会をやっているといろんな企業を巻き込んだりとか、いろんなサークルに清掃活動を手伝ってもらったりとかで「人を巻き込む技術」をつけさせてもらってるなと思います。
「見てもらいやすい企画書作り」「交渉する力」といったところから、「いかにその人のニーズを理解して、それに合わせた企画を適用させていくか」みたいなところまで、色々学ばせてもらっているなと思いますね。

立石:社会に出てからも使えそうなことばっかりですね!

前編はここまでですが、すでに沢山の大切なことを学ばさせていただきました。
後編では、高橋さんの活動についてさらに詳しくお聞きしていきたいと思います!

インタビュアー:立石恵梨奈
構成・編集  :立石恵梨奈


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